人生は一度きり

もうずいぶん前のことだと思いますが、かつてドラッグレース走ってみたいと言ってた方に「走りたいと思った今がチャンス。いつまでもPRAがあるとは限らないよ」みたいなことを言った記憶があります。

誰に言ったんだっけなぁ。1人じゃなく複数に言ってたよーな気もします。

何かで集まった時とか、ハイランドまで一緒に行った時とか、走ってみたいという言葉はこれまでも何度となく聞いてきました。でも「走ってみたい」と言って実行に移す人はあまり多くありません。

「ノーマルエンジンだから」
「速くないから」
「キャルじゃないから」
「お金かかるし」
「仙台まで遠いし」

私のOVALは一応チューニングエンジン積んではいるけど特別速いわけじゃないし、14秒台も当り前なブラケットクラスにおいては最遅レベルではあるんですが、速さだけでは勝てないハンディキャップレースならシリーズチャンプにもなれたし、エントリーフィーや交通費などの最低限はかかるとしても子供と一緒でも車中泊したりして、できるだけお金かからないようにしているし、同じようにPRAにエントリーしてた方でも資金が潤沢な方なんて圧倒的に少数じゃないかと思います。

それでも好きだから走る。走るためにハイランドへ行く。

走るヤツは勧めたり煽ったりしなくても勝手に走るでしょうから、走らない言い訳を並べる人に社交辞令的に「走ってみれば?」とは言ってもそれ以上強く勧めたりはしません。

でも、チャンスがいつまでもあるとは限らない。

事実、昨年の震災でハイランドのドラッグコースが被災したことでPRAは現在活動休止。PRAにエントリーしていたレーサーは走る機会を失いました。

「いつまでもPRAがあるとは限らないよ」と言っていたあの頃、まさかこんな形で走れなくなるとは夢にも思いませんでしたけどね。

そういう面でStreet VWs Vol.88での編集長のコラムは共感する点が多い。

「人生は一度きり」(なんか、どっかの誰かもそんなのしょっちゅう言ってたよーな気がするなぁ)

長い歴史を誇るHCSでこれだけVWがフューチャーされることなんて二度とないかもしれない。
ここで男を見せなきゃいつ見せるんじゃあ!と思います。

最初で最後のチャンス

でも、今はそれより大事なものがあり、過剰と言われるだろうけど、行かない後悔より、大切なものを失ってする後悔の方がはるかに大きいと思うわけで、一度きりの人生ならより大きな後悔をしないために残りの半分を子供たちのために使うのもいいんじゃないかなと最近は思ってます。

数年後、何事もなくてやっぱり行けばよかったと後悔してもそれはそれでいいんです。
多くの方にとって何事もないことが一番の望みであり、それは私も同じですから。