EV DRAG RACE

世の自動車はハイブリッド(HV)→プラグインハイブイッド(PHV)→電気自動車(EV)と、確実に内燃機関から電気モーターへのシフトが進んでいます。石油や環境の問題は切実ですからこの流れは今後更に加速していくのは間違いなく、10年後くらいにはメーカーから発売される新車が全部電気自動車だなんてこともあながち非現実的ではないかもしれません。そうなってくると私が生きている間にガソリンエンジンのクルマ、つまりは基本設計70年前のシーラカンスである空冷VWにいつまで乗ってられるのかやや心配になってきますが、旧車に厳しい日本のことですからギャーギャー騒いでもなるようにしかならないんでしょう。Street VWs誌でビートルのEVコンバートがレポートされていたようにEV化で延命する方法もありますが「VW=FLAT4」という概念が根深い空冷VWではなかなか受け入れてはもらえないかもしれません(特にオリジナル派の人には)。しかしVWでエンジンのコンバートは昔から数多く行われていたし、冷却やスペースの問題を考えるとスバルのボクサー4を載せるよりはEVにコンバートした方がイージーのような気もするんで、コストやインフラ、航続距離の問題がクリアになってくれば今後はポピュラーになってくるかもしれませんね。

そうなると今後はモータースポーツでも内燃機関から電気モーターへシフトしていくことが考えられ、もちろんドラッグレースもそうなることが考えられます。元々モーターは加速性能では内燃機関より優れているそうなので周回レースよりもドラッグ向きと言えるかもしれません。

そして、さすがドラッグレースの本場アメリカ、やっぱりEVでもドラッグレースはやっています。

映像からは何かモディファイされているのかわかんないですけど多分吊るしの状態?それでも12秒台で走っちゃうんですからEVだからってバカにできません。空冷VWで12秒台って言ったらかなりのハイチューンじゃないと出せないですよ。テスラ・ロードスターの重量が約1.2tだそうなので同じパワーのモーターを積めれば11秒台も夢じゃないかも。しかも面倒なキャブセッティングやら普段の乗りにくさとも無縁、ハイコンプレッションエンジンの爆音もありませんから11秒で走るドラッグマシンを近所の目を気にせずガレージに納めておけます。

そう考えるとEVでのドラッグレースというのもまんざらじゃないかな~と思えてきますね。

まぁ、果たしてそれが本当に面白いのか、単に味気ないだけなのか、そこが一番大事なわけですが。